今週は、今週も、恥ずべきことに人種差別の話題がフットボール界に表出した。シェフィールド・ウェンズデイとコヴェントリーの一戦、汚らわしい観客の1人が感情のままにとった愚かな行動が、世界中の無数の人(もちろん黒人に限らない)の心を傷つけた。
イタリアではマイク・メニャンの一件もあった。FIFAはこの2つの恐るべき事件に際して声明を発表した。もちろんやらないよりはやった方がいいに決まっているが、どれほどの意味があるかはわからない。
どんな事情があろうと人種差別は許されてはならない。なぜそんな当たり前のことを未だに言い続けなければならないのだろうか?なぜそんなことすら未だに理解できない人間がいるのだろうか?
この試合中、ケイシー・パーマーは対戦相手たるシェフィールド・ウェンズデイのファンを煽り続けていた。もちろん模範的な振る舞いとは言えない。しかしそれは彼が試合に勝つためにベストだと考えて取った行動であり、他のどんなフットボール選手が取ったとしてもおかしくはない行動でもある。
「『でも』彼も原因を作っていた」。信じられないことにそう主張する人がいた。ウェンズデイの最大手ポッドキャストのファウンダーがそうだった(彼は1日経ってようやく謝罪の文言を投稿した)。
「人種差別を受けるに値する行動」などこの世に一つとして存在しない。極論を言うなら、それが殺人鬼とかであったとしても。理由は簡単だ。この地球上における人間のどんな行動に対しても、肌の色がそれに紐付けられる正当な理由がないからだ(もちろん以前から主張してきたように、それには運動能力も含まれる)。
議論として対等になり得るわけのない、それでいて異常な攻撃性・有害性を孕む「人種」などという謎の概念を持ち出した時点で、倫理観に基づくこの世のすべてが破綻しているのだ。だから人種どうこうは世の中に存在すべきでない議論だ。しかし事実として未だに存在している、残念ながら。
今週、信じられないことがもうひとつあった。もう皆さんもおわかりだろう。鈴木彩艶の件だ。
https://www.afpbb.com/articles/-/3501523
なぜ「試合前のメディアデューティーで」「本人が自ら切り出す」までこれがわかっていなかったのだろうか。選手が言えばよかったという話では当然ない。そこまでに誰も汲み取れなかったという構造的な問題が存在している。
ソーシャルメディアで直接悪意まみれの人種差別に直面する心の辛さはいかほどだろうか。それのはけ口を求める気持ちはいかほどだろうか。私などの想像力では到底及ばない、極めて心を蝕む種類のものに違いない。
それですら近くの人々に言い出せない。仮に言っていたとしてもそれが問題として他の人の口から出てこない。監督がその件について試合前記者会見で記者からの質問をきっかけに言及する。協会としての具体的な対応の話も未だに聞こえてこない。全てが間違っている。
最低限の対応としても、前述のパーマーの件では試合後すぐウェンズデイとコヴェントリーの双方からクラブ声明が出され、特に加害側のウェンズデイでは出入り禁止等の具体的な処分の徹底が約束されていた。それに比べて鈴木の件で日本に起きた反響は極めて少なかったと言わざるを得ない。
不躾な言い方かもしれないが、もっと事を荒立てなければいけない。そうしないと次なる被害者が出てしまう。この誰一人に対しても起こるべきではない最低最悪の人権侵害行為に、「注目を浴びられる」という評判がついてしまう。第3戦での鈴木のパフォーマンスにこの件を紐付けるような論調も見たが、そんなものは論外とすら言ってよく、(当然彼のパフォーマンスには称賛が送られるべきというのは大前提として)一旦プレイとは切り分けてこの問題を考える必要がある。
なぜならスポーツは世相を映す鏡だからだ。いつも書いていることだが、人々はスポーツの場で「油断」するものだ。全世界でスポーツは政治的・社会的な問題とは切り分けられたものとみなされているからこそ、スタジアムにはまっさらな姿に近い人々が現れる。
奇しくも時を同じくしてミス日本にウクライナ出身の方が選ばれたニュースでも露呈したように、これは日本という国自体が抱えるあまりにも深刻な問題なのだ。想像力も、他人を思いやる習慣も、人権意識もまったく足りない。客観的事実として、今の日本社会が抱えるそういった一面を誰が否定できるだろうか。
だから、スポーツ界が存在意義を示すべきはそういった問題に対しての力なのだ。「スポーツの感動」などという不愉快なほどに抽象的な概念ではなく、問題解決力と社会への影響力を示さなければ、ただの一娯楽の自己満足で終わってしまう。
今回、日本サッカー協会は選手を守る姿勢を見せただろうか?日本社会の破綻に一石を投じる構えを見せただろうか?それとも、事なかれ主義の成れの果てを示しただけだろうか?
選手を守るのは誰か。人権を守るのは誰か。その責任を真摯に受け止める人が協会内に存在していることを願う。
今週のEFLアイキャッチ
ストームの影響でL1は4試合、L2は8試合が延期に。この季節!
チャンピオンシップ:首位攻防戦、またも1-1
League One:エースの奇怪なセレブレーションハビットと共に、波に乗る昨季L2王者
League Two:ウェールズダービーを制したニューポートの歴史的な2週間
チャンピオンシップ
まず最初に触れるべきはやはりこの試合だろう。
あくまでタイトル争いという観点から話をするのであれば、戦前と何ら状況は変わっていないという点において、この結果によって利されたのはレスターの方だと思う。ただ試合の経緯・趨勢を考えると話はより複雑になってくる。
最終的に残る印象として、今シーズンのレスター-イプスウィッチ戦はまったく同じ内容・展開の2試合だったと言っていい。大まかに言えば前半をレスターが優位で終え、後半にイプスウィッチが内容を握って最後の最後に追いつく。共に同じ1ポイントずつの痛み分けだったとはいえ、よりポジティヴな印象を持ち帰りやすいのがどちらかは火を見るよりも明らかだ。
前半から繰り広げられていたのはまさしくプレミアリーグレベルの攻防だった。いつものように両者が最後方からの組み立てを試みる中で出しどころを失い、あるいは時間をかけて考えざるを得ない中でボールが膠着するシーンが幾度となく見受けられた。レスターはとにかくルーク・ウルフィンデンとリーフ・デイヴィスの2人が前を向いてボールを持つ機会を制限し、イプスウィッチは自身から見た右サイドにプレスの比重を置くことでアブドゥル・ファタウ不在の相手右サイドにボールを誘導させていた。共に前線に守備的な思考起因のメンバーチェンジを加えてまで相手の長所を潰すことに重きを置き、「1点」を大事にして試合に入っていった。
その中でワンチャンスを見逃さなかったスティーヴィー・マヴィディディとリカルド・ペレイラのコンビネーションが均衡を破ってからは、正直なところレスターにズルズルとスコアが傾いても不思議ではない展開だった。そこを粘れたのはひとえにヴァツラフ・フラドキーの好セーブ連発によるところが大きく、またハーフタイム後のプレス強度の増加はキーラン・マッケンナによる再度のチームトーク成功を示すものに他ならない。そうして試合はジェレミー・サルミエントによる気持ちでしかない同点弾へと繋がっていく。
ここ最近サウサンプトンの驚異的な勢いに自動昇格候補2番手の立ち位置を奪われてしまった感のあったイプスウィッチにとって、ボクシングデイに続くこの結果はシーズンの行方を再び握り直す一助になったとしても何らおかしくはない。これでビハインドの状況から稼いだ勝ち点は21となり、実に総勝ち点の3分の1以上を占めることになる。「教えようと思って植え付けられるものではない」この能力が何とも心強い。
レスターはイプスウィッチとの7ポイント差を守った。だがそれよりも、現実的には「サウサンプトンと8ポイント差に縮まった」という点が小さくない影を落とす。この日エンツォ・マレスカは累積警告でベンチ入り停止処分となっていたが、おそらくはコーチ陣と連携を取っていたであろう交代策で有効な手立てを打つことはまたしてもできなかった。ここまでがうまく行きすぎていたと言えばそれまでの話だが、シーズン2度目にして前回よりも大きな障壁にぶち当たっていると見るのが自然だ。
サウサンプトンとリーズにとっては2週連続でレスターとの差を詰める週末となった。
あまりにも絶好のタイミングで迎えたルーク・ウィリアムズとのハイコンテクストゲーム、ラッセル・マーティンのサウサンプトンは後半想像以上に脆さを見せはしたものの、最終的にはxG3.32という数字が物語る通りの内容だったと言っていい。個人的にはやはりGKギャヴィン・バズーヌの挙動がどうしても心配にはなってしまう(必ずどこかで彼によって勝ち点を落とす試合が出ると思う)が、現状ではそれを遥かに上回る攻撃力がある以上過度に気にかける必要もない。間違いなく今のリーグで一番強いチームだ。
日曜日のリーズの勝利もモニュメンタルな出来事だった。主にオフザボールで90分間ほぼノーミスの試合運びを見せたプレストン相手に決して焦れず、最後の最後にライアン・レドソンのハンドという唯一のミス(試合後のコメントまで含めるなら2つになるが)を得ての逆転劇である。
ただ一瞬パトリック・バンフォードがボールを手にしているのを見た時には我が目を疑いたくなった。事情を知らない人のために書くと、彼は昨シーズンの開幕以降PKを4本蹴って3本失敗。しかも唯一決めた1本は昨シーズンのPL2でのものなのでノーカウントにしてもよく、既に今シーズンも後半0-0の状況で蹴ったストーク戦で失敗、その後チームが失点し負けるという失態を演じ大きな批判を集めていた。
だから彼がジョー・ピルーにボールを譲った瞬間、スタンドからは万来の歓声が沸いた。決してバンフォードを貶める目的ではない。どの角度から考えたとしても、このPKをバンフォードが蹴ることによって得する人は1人もいなかった。もし失敗していれば冗談ではなく彼のキャリアが終わってしまっていたかもしれないのだから。
「直近調子が出ないPO争い勢」が直接対決したのは金曜夜のスタジアム・オブ・ライト。ミック・ビールが更なる窮地に追い込まれた一方で、まず肩の荷を下ろしたのはファビオ・カルヴァーリョだ。
加入時にも書いたように、彼に対して寄せられる期待は(それが順当なものだとしても)まだキャリアも短い21歳に背負わせるにはやや大きすぎるもののように思う。しかもジェイダン・フィロジーンがまだ復帰できず、スコット・トゥワインに至ってはリコールからの再ローン。ハルの攻撃陣をほぼ1人で任される現状だからこそ、早めに1つ結果が出なければカルヴァーリョに厳しい目線が向けられることは確実だった。
結局この試合も両チームがさしたる見せ場を作れなかった中で、ディフレクションという幸運はあったながらも確かな技術でワンチャンスを仕留めたカルヴァーリョを見て、2シーズン前の彼の活躍を知る身としてとても嬉しい気持ちになった。ハルにはここにライアン・ジャイルズまで入ってくるという噂もある。近年のチャンピオンシップスター勢ぞろいの様相だ。
一方のサンダランドはジャック・クラークへの強すぎる依存が明白な中とはいえ、それ以上にビールへのファンからの当たりがあまりにも強い。到底成功できる土壌ではないように感じられるし、複雑な要因が絡みあってここまで短期間でチームの雰囲気が悪化してしまったことがまず残念でならない。
リーグでは実に1ヶ月ぶりの勝利、つまりはイアン・フォスターの下での初勝利。苦難の1月を過ごすプリマスにとっても安堵の一息をつく週末だ。
アザーズ、カンドル、ケスラー=ヘイデンと揃いも揃って主力ばかりをリコールされ、さらにウィテカーらにも依然根強い外部からの関心が噂される中で、早くもこの冬は5人の選手を獲得。その内このカーディフ戦までに契約していた4人はいずれも先発出場を果たしており、変革期どころではない慌ただしい期間を過ごしている。
中でも3人のローニーは興味深い存在だ。アッシュ・フィリップス(←トッテナム)、アルフィー・ディヴァイン(←トッテナム)、ダルコ・ジェイビー(←リーズ)、この3人はいずれもイングランド年代別代表でフォスターの指揮を受けた経験があり、後者2人に関しては昨年5月のU20ワールドカップでフォスターが招集した選手でもある。
これ以上ないほど明確な補強方針である。新監督は誰しも自身のメソッドを知る人物をまずチームに迎え入れようとするものだが、これは何とも変わり種なルートでありつつもプリマスの補強方針とも合致している。いずれも所属クラブではトップチームの争いに絡めていなかった彼らだが、恩師と慕う存在の下でブレイクスルーを果たせば完全移籍の芽も出てくる。就任半月、フォスターが早くも自身の色を出し始めた。
一方のカーディフは試合後エロル・ブルットが自身の進退すら匂わせながら補強不足を批判。それで直後に発表されたのがベルギーに行ってしまう角田涼太朗なのだから少し心配になる。さすがに即座にということはないと思うが、後任候補の問題を考えても緊迫感の漂う1月終盤となる。
League One
今週もL1の項でヘッドラインを飾るのはレイトン・オリエント。先週はポーツマス、今週はボルトンを破っての3連勝なのだから当然だ!
さらに書き加えておくべきは、3連勝というよりここ5試合で4勝1分、そして5連続完封という点だ。最後に失点したのは12月23日、他でもないボルトンとの一戦。その時はアウェイだったとはいえシュート合計11本、3失点を許したチームに対して、今度は被シュートたったの4本で完封勝利を飾ったのだから、驚異的と言うほかない進歩を遂げている。
言うまでもなくPPGでは現状リーグ首位に立つボルトンだが、リーグで完封を喰らったのは今季これが2回目。その前回(12月のオックスフォード戦)もシュート自体は10本放っていたので、レイトン・オリエントはまさしく彼らから異常値を作りだしたことになる。もちろん4本の内の2本はディオン・チャールズのとんでもない逸機だったことは確かにしても、それまでCBレギュラー格だったブランドン・クーパーが離脱してもなお一気に守備の成果が出始めたことは興味深い。
さらに攻めてはダン・アッジーのあらゆる意味での躍動が止まらない。先週ポーツマス戦でのベンジャニ・セレブレーションに続いては、ボルトン戦でのケヴィン・ノーランの代名詞チキンダンス!おそらく悠久のフットボールの歴史の中でですら誰も成し遂げてこなかった「対戦相手のレジェンドのゴールセレブレーションをパクり続ける」という謎の芸を身につけつつの3試合連発である。
昨季のL2優勝シーズンを想起させるソリッドな勝ち方が続いての順位表ジャンプアップ。PO圏までの勝ち点差はまだまだ残るものの、注目に値する勢いを見せる。
同じくPO圏への追い上げを狙う同士の対決。シーズン中盤に来て争いのダークホースと目す動きも多いブリストル・ローヴァーズが痛い連敗となる一方で、3連勝のブラックプールが遂に安定感を身につけ始めた。
やはり目を引くのは2アシストのカイル・ジョセフだ。FAカップノッティンガム・フォレスト戦での殊勲の同点弾から2試合連続のヒロイック、怪我から始まった勝負のシーズンがようやく彼の方を向き始めた。結果云々以前にこれで公式戦15試合連続出場という数字の方が重要で、出られさえすればこのレベルでは一枚上の実力を持っていることに疑いの余地はない。
11月1日以降ドローがない極端な成績ながら、今年に入ってからはリーグ3連勝に加えてあのフォレスト戦2試合での健闘。消化試合数は多いながらも十分PO圏を射程圏内に入れる位置まで上がってきた。
Wobbleが続いたポーツマスはその流れに一旦歯止めをかける勝利。相手が最下位に取り残され気味のフリートウッドだった点は留意すべきにしても、勝って悪いことは何もない。
そのポンペイを追う4強の一角ダービーはリンカーン相手にドロー。しかもゴールレスでよかったというべき内容で、ルートンからローン加入したばかりのジョー・テイラーの三度にわたる決定機ミスは幸運という他ないことだった。裏を返せばここまでまったく攻撃陣に迫力がなかったリンカーンは、(決めきれなかったにしても)テイラーとウォルソールからリコールされたフレディ・ドレイパーの凸凹2トップが期待通りの相性を示した点において前を向くべき内容だろう。
さらにバートンは本来は強敵のチャールトン相手にマーティン・パターソン体制下での初勝利。ダービー相手に粘り腰を見せた初戦を経ての見事なスタート、早くもファンの心を掴んでみせた。
League Two
「生き残った」4試合の内にウェールズでの(一応の)ダービーマッチが含まれていたのは必然か。当然勝てば首位浮上となるレクサムだったが、ボトムハーフのニューポート相手にまさかの不覚を取ることになった。
試合を大きく変えてしまったのは18分のウィル・ボイルの退場劇。一発レッドはやや厳しくも思える判定ではあったが、そこから反発力が示されることもなかった。いくらなんでも試合を通してシュート4本(今週よく見る数字だ)では勝てるはずもなく、逆に決勝点のセブ・パーマー・ホールデンを中心としてニューポートにはもっと点が入っていても何らおかしくない完勝だったと言える。
ミッドウィークにはFAカップの再試合でノンリーグ相手に取りこぼさずマンチェスター・ユナイテッドとの4回戦での対戦権を確保、その週末には同じウェールズのチーム同士の試合に勝って、さらにその後にはヒュー・ジェンキンスによるエポックメイキングなクラブ買収が正式に成立。これまでファン運営型の形態を取ってきたニューポートが歴史的な一歩を踏み出した瞬間、これ以上ないモメンタムと共にマンU相手の新体制初戦を迎える。
4位と5位の直接対決、されど大衆からの見られ方にはそれなりの差があった両者の対決は、クルーが “Serious“ の領域に足を踏み入れる契機となるべき結果となった。ここまでホームで無敗だったバロウに乗り込み、あまつさえリードを守ることにかけては絶対の自信を持つ彼らに先制点まで許した中で、堂々たる1-3の逆転勝利を飾ってみせた。
得点に確固たるパターンがあったのも印象的だ。長く蹴り、サイドで収め、切り返す。しっかりと幅を使って試合前リーグ2位タイの失点数の少なさを誇った相手の守備陣を切り崩してみせたのだから、これをフロックと呼ぶのはさすがに適切ではない。
2つ前のマンスフィールド相手の勝利も含めてこれで4連勝、消化数は多いながらも自動昇格圏とさえ1ポイント差まで詰めてきた。4試合後に首位ストックポートとの顔合わせが控えている。
この日もこの日とて開始直後から試合を支配してみせたMKドンズだったが、最後90+1の逆転ゴールで笑顔を見せたのはチャーリー・ブラウン、3シーズン前と2シーズン前にローンでMKに所属していた現モアカムのストライカーだった。ここまでのリーグ5試合はいずれも途中出場、その中での2試合連発だ。
デレク・アダムズの辞任、そして暫定指揮での0-6敗戦の直後に昇格したジェド・ブレナンの指揮下で、ピッチ内外でモアカムを取り巻く状況は依然大変に厳しい。リーグ13ゴールのマイクル・メロン(バーンリーに復帰→ダンディーFCにローン)をはじめとしてローニー5人が1月早々にリコールという異常事態にも見舞われた中で、フリー4人+ローン3人で既に冬だけで7人を獲得しており、今この段階でチーム再建を行っている状況だ。
にもかかわらずあるいは現状L2ではトップ級の完成度を誇るMKを後半からはいなしてみせた試合内容に、モアカムのチーム内での士気の高さがうかがえる。もちろんここからも平たんな道のりではないが、まずは残留を目標にした戦いが続く。
残りの1試合は1-1のドロー。ジリンガムにしてみれば勝ち点を落としたという思いだろうが、前日に急転直下のトロイ・ディーニー解任があったフォレストグリーンが頑張りを見せた。ディーニーについてはTwitterで書いた通りだが、後任のスティーヴ・コットリルという人事についてもまた日を改めて触れるようにしたい。