まだ序盤も序盤ではあるが、今シーズンのチャンピオンシップには一つ大きな特徴がある。ゴール数が格段に増えたことだ。
昨シーズン同時期と比較すればその違いは一目瞭然だ。6試合を終えた段階での総得点は昨季の165ゴールに対し、今季は既に200ゴール。また最大値(11:15)、中央値(7:9)、最小値(1:4)のどれを取っても今シーズンの方が上で、また直接は関係ないが引き分けの数も減っている。
なんやかんや言っても、点が入る試合の方が見ていて楽しい。…よね?
これに関連して先日NTT20が興味深い分析をしていた。それは3バックで戦うチームの減少である。
ここ数年のチャンピオンシップといえば、まさに3バックフェストと言ってもいいほどに3-5-2、あるいは3-4-3で戦うチームが激増していた。故にこのシステム同士のミラーゲームも頻繁に発生し、その性質上守備に重きを置いた戦術同士の戦いになってしまうため、点が入らない試合も多くなってきてしまった。
このトレンドを持ち込んだのはもちろんアントニオ・コンテだ。彼がイングランドではほぼ絶滅危惧種となっていた3バックをチェルシーに持ち込んでプレミアリーグを制覇し、その比較的どのチームでもコピーしやすい特質から多くの中位以下のクラブにもシステムが広がっていったことは記憶に新しい。
実際に昨シーズンのチャンピオンシップでも、シェフィールド・ユナイテッドとルートンの2チームが3バックシステムを用いてPL昇格を達成した。特にルートンはコーディ・ドラマーとアルフィー・ダウティーの両WBが攻撃の起点となり、高さと強さを兼ね備えたカールトン・モリスとイライジャ・アデバヨが2トップを張るなど、現代的3バックの強みを象徴するチームだったとも言える。
しかし今シーズン、各チームが採用するシステムに明らかな変化が現れている。
ここ数年、平均してリーグの半数かそれ以上のチームが用いてきた3バックシステムを開幕から継続して用いているのはプレストン、コヴェントリー、ミルウォール、スウォンジーの4チームだけ。それ以外でもハダースフィールドやシェフィールド・ウェンズデイなどのチームが散発的に使っているケースはあるが、大方の趨勢としては4バックがリーグのトレンドを乗っ取ったと言っていい。
例えば先日のFootballistaの記事にも書いたように、カウンター主体という戦い方のベースは変えずとも4バックに切り替えたバーミンガムなどはその最たる例だ。プリマス、イプスウィッチの昇格組2チームも保持と速攻のハイブリッドとも言うべき4バックシステムで開幕から好パフォーマンスを続けており、その攻撃の主体をサイドに置いている。
また別の顕著な例として、レスター、サウサンプトン、ハルといったチームの存在も挙げられる。彼らの場合、4バックといっても攻撃時の陣形は3-2-5、あるいは2-3-5といった前がかりなものになる。これはもちろん、今や常識となった偽フルバックシステムだ。
リカルド・ペレイラ、ライアン・マニング、カイル・ウォーカー・ピーターズ、ジェイコブ・グリーヴズといった足元の技術に秀でたフルバックがこのシステムの中核を担う。彼らは攻撃時に中盤の位置に組み込まれ、パス回しの中心となる。基本的にはその中央からの崩しを狙うことになるが、それだけ1つのエリアに人が固まれば当然ファイナルサード付近でスタックしてしまう確率も上がるため、その時にサイドから1on1の仕掛けを挑める選手の存在がカギになる。
概して、4バックシステムの隆盛が同時に意味するものは、サイドの攻撃的ポジションでプレイするワイドフォワード*の増加とその重要性の上昇だ。
(*旧来的なサイドに張るプレイスタイルを想起させる「ウイング」はこれらの選手の呼称として相応しくなく、より直接的に中に切れ込んでゴールに繋げるプレイを求められることから「ワイドフォワード」と呼ぶ方が実態に即しているとNTT20が主張していたので、ここからはそれに倣ってそう表記する)
現にこの夏、3バック(=ウイングバックシステム)から4バック(=ワイドフォワードシステム)への移行の過程で、各クラブはそれまで自チームにいなかった攻撃的なドリブラーorシュータータイプのサイドアタッカーを多数獲得した。そしてまさに三好康児や坂元達裕といった日本人をはじめとして、ステフィー・マヴィディディやイサーク・ファタウらのレスター勢、アンドレ・ヴィディガル(ストーク)、ジェイソン・ロキロ(ハル)など、即戦力として早くも活躍している層も含め、その多くが英国外から来ている選手であることも興味深い。
もちろんシリキ・デンベレ(バーミンガム)、モーガン・ウィテカーとバリ・ムンバ(プリマス)、ジェイダン・フィロジーン(ハル)といったイングランド人選手もいるにはいるが、全体の傾向としては少数派に入る。これは今シーズンから適用されたGBEルールの緩和もこの傾向に拍車をかけていることを示唆している。
しかし4バック増加(=それに伴う得点数・スリリングな試合の増加)、ワイドフォワード再評価の要因を考える上では、主に次の2つの理由が考えられる。
1つは単純に、3バックにおいて肝となる優秀なウイングバックの供給不足だ。3バックのWBには運動量、フィジカルの強さ等も含めた身体能力、そして当然クロス精度まで全てが高いレベルで求められる。ジェド・スペンス(フォレストではフルバック起用だったが)やライアン・ジャイルズのような超逸材たちはそう簡単に出てくるような選手ではないため、必然的にそのポジションを武器にしようとするチームも減ってしまった。
サイドの攻撃面での役割をシンプルにワイドフォワードに任せる代わりに、守備面を担うフルバックには攻撃時組み立てに参加する役割が与えられ、従ってマニングに代表される元々中盤を本職としていたような足元のある選手がこのポジションに入ることが増える(カウンター主体のチームであればよりシンプルにサイドでの数的優位を作りやすくする、というような狙いも当然あり得る)。
ただこれはペップ・グアルディオラが先導した現代フットボールのトレンドと言ってもいい考え方でもあり、裏を返せば「なぜ今までチャンピオンシップでは流行ってこなかったのか」という話にも繋がる。
ここについては個人的な考えになるが、このペップ式戦術は比較的再現性を想起しやすいコンテの3バックとは違い、マンシティの各ポジションに散らばる世界最高峰の選手たちを大前提とした戦術である、という見方が大半だったのではないだろうか。つまりこの戦術の利点を2部レベルで再現できるのか、ただボールを回すだけの戦術になってしまわないか、その懸念がボトルネックになっていたように思う。
だからこそ、個人的に今季の4バック隆盛の最大の要因と考えているのは、昨シーズンのこのチームの存在だ。
イアン・マートセンがLBから組み立てに参加し、中盤のジョシュ・ブラウンヒルらが機を見ては前線に飛び出し、マヌエル・ベンソン、ネイサン・テラ、アナス・ザルーリーら1on1の鬼とも言うべきワイドフォワード陣が得点とアシストを重ねる。
ヴァンサン・コンパニのバーンリーは、チャンピオンシップの舞台で鮮烈に現代型4バックを操りリーグを支配してみせた、まさしく史上初のチームだった。
確かにバーンリー自体はパラシュートペイメントを持った資金力のあるチームではあった。しかしベンソンにしてもザルーリーにしても、共にローンのマートセンにしてもテラにしても、この戦術の中核を担った選手たちはいずれも、平均的な資金力を持つCHクラブであれば現実的な予算で買える範囲にいた。
そうして彼らが示したのは、「チャンピオンシップでも4バックで勝つことができる」という近年多くの人々が探し続けたエビデンスだった。これによってバーンリーが示した形だけでなく、その原理原則の部分で局面を打開できる(そして役割としてそれに専念できる)ワイドフォワードの重要性も見直され、保持型カウンター型問わず4バックそのものに再評価の流れが訪れようとしている。
もっとも現状どのチームも(昨シーズン同時期との比較ですら)バーンリーと完成度で肩を並べられる存在ではない。しかし少なくとも、もっと点を取ろうというマインド自体は各チームに広がったように見え、結果として現状では大幅にリーグ全体の得点が増加している。
これを喜ばずして、他にどんなことを歓迎しようというのだろうか!
もちろん今後シーズンが進んでいくにつれて、プレッシャーに晒された監督がより保守的な3バックに回帰していく場面は幾度となく見られるだろう。
またそもそも3バックに留まっているプレストンやコヴェントリーが堅守を武器に好パフォーマンスを続けていることも見逃せない。おそらくは意図せず「少数派」になったことで、もしかすると現状ではそれが優位に働いている側面もあるかもしれない。この好調がどこまで持続するかにも目を光らせる必要がある。
しかしこの文章の結論はいたってシンプルなものになる。
結局のところシステムがどうあれ、我々皆が求めるのはゴールがたくさん入る楽しい試合だ。だから私はこの一連の流れを心から喜んでいる。まだ9月の代表ウィークが明けたばかりなのに、昨年よりも35ゴールも多く見られているのだから!
ありがとう、コンパニ。そのレガシーが少しでも長く、太く、チャンピオンシップに根付いていきますように。
今週のEFLアイキャッチ
(ミッドウィーク分は入れてません)
チャンピオンシップ:緊迫のサウスウェールズダービー、ニューヒーローの誕生!
League One:ボールは投げても試合は投げない、勝ち点剥奪直後のレディングがボルトン撃破!
League Two:8試合目、ドンカスターが遂に初勝利!
チャンピオンシップ
今週のチャンピオンシップを彩ったのは2つのエモーショナルなモーメント。まずその出発点とすべきは、土曜夜のカーディフ・シティ・スタジアム以外にないだろう!
それまでシーズンダブルすら一度もなかったサウスウェールズダービーなのに、ここ2シーズンではスウォンジーが4連勝。その意味ではクラブ創設以来史上最悪の時期を過ごしていたカーディフにとって、この勝利が持つ重要性はもはや説明するまでもない。
まして、である。投入から得点までわずか40秒、美しいファーストタッチからシュートまでの一連の流れ、劇画的なヒーロー誕生の瞬間。さらにダメ押しのPKまでもぎ取ったオリー・タナーのパフォーマンスは、まず今シーズンここまでのチャンピオンシップでは群を抜いて最も印象的なものだったと言える。
前所属は6部のルイスFC、昨季ローンに出ていたヨーク・シティもノンリーグのチームで、そこでですらファンに大きなインパクトを与えていたわけではなかった。レジェンドが生まれる時、そこに時間の積み重ねは必ずしも必要ではない。1つの試合、1つのモーメントが人々の心に刻まれる存在を作りだす。雑草の中から現れた超新星の出現、最大のダービーマッチでのヒロイック。これ以上ない瞬間だった。
一方でスウォンジーには大きな赤信号が灯る。2つのクラブで異なるスタイルを用いて成功を収めてきた、そんなマイクル・ダフの監督としての能力に今さら疑いの余地はない。しかしファンにとってみれば、ダフがこのクラブで示したものはあまりにも少ない。
よくよく考えればラッセル・マーティンの特殊スカッドからピローやマニングといった超主力級の選手が抜けただけの選手層でもあり、シーズン序盤に苦しむ理由は容易に想像できるものでもある。しかし本来スウォンジーウェイとはかけ離れた理想を持つ指揮官でもあり、今の状態はあまりにもどっちつかずだ。今後の対戦相手を見ても、場合によっては決断の時が迫るかもしれない。
もう1つの “Written in the stars“ モーメントはブラックバーンの地で起きた。
マット・シリトー、享年30。生まれながらのブラックバーンファンにしてその愛するクラブでの職まで掴み、近年では「スタジアムの声」としてそのアナウンスを全ての観客に届けていた。誰もがその早すぎる死に心を痛め、30分にその愛を天国に届けようという計画が自然と発生した。
1分間のミニッツアプローズが起きた。ブラックバーンに見えない力が加わった。サミー・シュモディクスが、奇跡を起こした!
https://twitter.com/Rovers/status/1703099102207111412
これ以上言葉はいらない。マット、安らかに。
今週末の先陣を切った一戦は悪い意味でそのままヘッドラインを独占してしまった。サウサンプトンとレスター、奇しくも上で取り上げた保持型4バックの代表格と見做される両チームが、見るも無残な守備を連発した。
レスターの方にはまだ救いがあった。ほぼ4点ともが相手の拙守に大きく起因するものとはいえアウェイで1-4で勝ったわけだし、得点には繋がらなかったが一応ウイングを使った攻撃の形らしきシーンも遂に見えた。前半は酷いものだった守備も後半にはやや改善し、方向性としてはこれまでに比べれば見出せた試合だった。
大問題はサウサンプトンである。もう皆が勝手知ったるラッセル・マーティンのチームとはいえ、いくらなんでもシーズン終わりにこのチームが昇格しているビジョンが見えない。代表ウィーク明けの試合で本職MFのシェイ・チャールズがCBとしてデビューを果たす時点でいかがなものかと思うし、案の定後方でのパス回しはビルドアップの体すら成さず、くだらないボール献上シーンには枚挙に暇がなかった。
さらに問題なのは、攻撃面にすら見どころがない点だ。これもシーズン通してである。レスターもそうだったが、まったく中央を崩し切るシーンがない。ネイサン・テラがいた頃はまだサイドでの攻防で完全に優位を握れていたが、彼を放出してからというもの、得点の匂いがするのはシェイ・アダムズの完全な個人技くらいだ。
MKにしろスウォンジーにしろ、マーティンが過去率いてきたチームには「選手の質・層」という明確なエクスキューズがあった。このセインツにはそれがない。スロースタートはいいとしても、この選手たちが成功への片鱗すら碌に見せられないのは非常にまずい。こちらもプレッシャーがかかる。
他ではイプスウィッチが同じ昇格組のシェフィールド・ウェンズデイをアウェイ0-1で下し3位をキープ。ウェンズデイのここまでのほぼ全ての試合に共通するがGKデニス・バスケスの好守連発がなければこんなスコアラインには到底留まっていない試合で、昨シーズン2ポイントしか離れていなかった両者の現状とは思えない差があった。
ミルウォールがホームのリーグ戦で3点差以上負けを喫したのは2年以上ぶり。そんなリーズの日曜日のパフォーマンスもまた印象的だった。日に日に連携の習熟度を増す前線4人も当然ながら、この試合は守備があまりにも安定していて、ピッチ全面でのパフォーマンス向上がここ最近顕著だ。
League One
一にも二にも、三にも四にもレディングである。またしても勝ち点を剥奪された直後の一戦、相手は明らかに今シーズンリーグ最強と言っていいパフォーマンスを続けるボルトン。とんでもない、という言葉ですら物足りないくらいの、まさしくGiganticな結果だった。
1ミリたりとも間違っていないテニスボール投げ入れの抗議活動には、対戦相手のボルトンファンからも拍手が起こっていた。それはもちろん、彼らが遠くない過去に同様の状況を経験していたからに他ならない。有害なオーナーという凶悪なアジェンダに立ち向かうイングランドフットボールは、時としてこういった美しい連帯の姿を見せる。
このテニスボール抗議からの試合再開の流れでボルトンが先制したことはもはや両者が望まぬ帰結ではあったが、物語はそこでは終わらなかった。ルベン・セジェスと恐れを知らぬ若者たちがその運命に立ち向かい、見事な逆転勝利を演じてみせたのだ。
思えば近年のレディングは勝ち点剥奪(毎シーズン起きている時点で本当におかしいのだが)直後にガクっと調子を落とし、それまでの貯金を吐き出してしまうシーズンが続いていた。ただこれもその時の選手・スタッフが悪いわけでは決してない。全てはオーナーの責任だし、せっかくのピッチ上でのグッドワークがアマチュア以下の経営意思決定によって水の泡になってしまうのだから、人間たるもの気落ちして当然だ。
しかしそれをベースに考えれば、このボルトン戦のパフォーマンスは真に驚異的だった。プレイスタイルこそ全く違えどそのハートの強さは父譲りに見えるチャーリー・サヴェイジの同点弾、あまりにも喜び慣れていない18歳ケイロン・ヴィッカーズの初々しいリアクション。この苦境を本当の意味で力と経験に変えられるレディングの凄まじいエナジーは、今のEFL全体でも非常に目を引くフィールグッドファクターである。
https://www.bbc.co.uk/sport/football/65975518
一方でより大局を見れば、悪い意味でもレディングの姿は大衆の関心を惹く。
早くも今季2度目、そしてここ3シーズンで4度目にもなる勝ち点剥奪を招いた原因は、再び給与未払いが発生しないことを確約するためのデポジットの支払いすらも行えなかったためだった。もはやオーナーの戴永革のことを信用している人など誰もいないが、事態は一刻を争うものになってきている。
彼にはレディング以外に中国とベルギーで2つのクラブを所有してきた過去がある。所有して「きた」。しかし、彼はその2クラブを誰かに売却したわけではない。
いずれも、既に消滅しているのである。
何があっても、彼が何を意図していようとも、歴史を繰り返させてはならない。戦いが続く。
首位に舞い戻ったのはエクセター。先週の敗戦を引きずることなく、新戦力ケイレブ・ワッツのゴールでチェルトナムを下してみせた。そのチェルトナム、なんと未だ無得点。イングランド上位10リーグ(!)で唯一の無得点チームだ。
内容的にも結果的にも非常に厳しいスタートを切ったかに見えたウィコムも顕著な巻き返しを見せる。何せここ5試合で13ポイント、代表ウィークを経て立て直しを図った降格組ブラックプールを寄せ付けず、いつの間にかトップハーフにまで戻ってきている。
リー・ジョンソンの初陣となったフリートウッドのホームゲームは、エヴァートンからのローニースタンリー・ミルズのオープナーで幕を開けるオックスフォードのスーパーゴールショーになってしまった。チェルトナムを下回ってのリーグ最下位、LJにはタフな仕事になりそうだ。
League Two
リーグ唯一の未勝利チームがフリークな形で掴んだ待望の凱歌。xGにクソくらえと叫んだドンカスターの初勝利は、同時に彼らを降格圏の外に導いた!
ハイライトの最初のシーンからもういきなり難しいことをやっているが、そのジョー・アイアンサイドの無念を晴らすかの如くハリソン・ビギンズが決めた先制のオーバーヘッド。その後終盤にセットプレイで順当に追い付かれるも、最後は90+5分に意図的かどうかすらわからない守備的MFベン・クロースのスーパーロングショット。フットボールとは奇妙なスポーツである。
シュート28本、枠直撃すら3度もあったフォレストグリーンにとっては不運としか言いようのない試合だったが、ドンカスターに関してはあのカラバオエヴァートン戦の大健闘からやや潮目が変わってきている印象を受ける。本来のメンバー、何より監督を考えれば昇格を目指す必要があるチームで、どんな形であれ勝てたことが大きい。
アウェイでMKドンズを1-2で下したストックポートの戦いぶりも光った。どうやらルイ・バリーは文字通りほぼ毎週左からのカットインゴールを決めないと気が済まないらしく、そこに遂に眠れる獅子ニック・パウルの代名詞たるヘディングが今季初めて炸裂した。
開幕から好内容に結果だけが伴わず順位表では低迷しているように見えた彼らだが、このように役者が揃ってくればもう取りこぼしの心配も必然的になくなるはず。連勝で首位ジリンガムまでは7ポイント差となった。
そしてもう1つの昇格候補大本命、レクサムも本領を発揮し始めている。決して侮れないホームでのグリムズビー戦、スタメンには遂にポール・マリンの名前も戻ってきて、相手を枠内シュート1本に抑えての3-0完勝だった。なんやかんやで開幕戦に負けて以降7試合無敗だ。
スウィンドンが強い、ノッツ・カウンティも危なげなく、逆にサルフォードは依然として厳しい。そしてクルーはなんとまた0-2から後半追いついての2-2ドロー…。今週のL2からはあまり新しいアイデアは読み取れず、既に判明している勢力図が補強された週末になった。
しかし来週はストックポートとレクサム、戦前の昇格候補2強の直接対決。大きな注目が集まる。
レクサム怖い。
バリーえぐいからみんな大好き。パウエルは全然ダメ。このゴールもたまたまな気がする。